2022.09.03
【豆知識】不動産広告の徒歩〇分ってどうやって計算しているの?
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不動産会社の物件広告で「〇〇駅徒歩5分!」といった文言を見ることが多いと思いますがこの徒歩5分はいったいどうやって計算されているのかご存じでしょうか?通勤や通学で電車を利用する方にとってとても気になる点ですよね。駅まで徒歩5分と記載してあるのに引っ越ししていざ出勤しようと思ったら電車に「間に合わなかった」なんてことになると大変です。今回の記事では普段何気なく見かけるこの所要時間がどういう意図で、どういった計算で導き出されているのかお伝えします。
1.「徒歩所要時間」=「△△から徒歩〇分」
2.所要時間はどうやって計算しているのか? 3.Solouno不動産から徒歩5分でどこまでいける? 4.まとめ |
1.「徒歩所要時間」=「△△から徒歩〇分」
皆さんが巷でよく見かける「△△から徒歩〇分」を不動産用語では「徒歩所要時間」といいます。漢字の羅列で難しく見えますが歩いてかかる時間のことです。不動産の広告で徒歩所要時間を記載するにあたり、不動産の表示に関する公正競争規約 規約第15条第11号でルールが設けられています。
前提として徒歩所要時間は出発地から目的地までの直線距離ではなく、実際の道のり(道路距離)をもとに表示しています。また大型ショッピングモールなどが目的地である場合、ショッピングモールの入り口までの距離を計算したものではなく、出発地から一番近い敷地までの距離で計算されていますのでご注意ください。
また、道中の信号や踏切での待ち時間は含まれていません。徒歩所要時間は信号で止まることなくスムーズに目的地まで行くことができた時の所要時間なのです。目的地までに大きな幹線道路を渡る場合は要注意です。坂道や階段も考慮されていませんので注意が必要です。
2.所要時間はどうやって計算しているのか?
不動産広告に記載されている徒歩所要時間は規約にて1分=80mと決められています。つまり出発地点から目的地までの道のりを80mで割ったものが所要時間なります。また、1分未満は繰り上げて計算します。
例:対象物件A→B駅まで道のりが500mだった場合
500÷80=6.25(6分15秒)ですが1分未満は繰り上げますので7分になります。
上記の計算方法で不動産会社は目的地までの所要時間を計算しお客様に伝えています。ここで「なぜ、1分=80mなのか?」という疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。この1分=80mはハイヒールで歩く女性の平均速度を基準としたスピードです。この1分=80mというのはあくまでも不動産広告における公正性を保つための基準になり、速足で歩く人、お子様やご高齢の方の歩くスピードとは異なります。
3.Solouno不動産から徒歩5分でどこまでいける?
では実際にsolouno不動産から徒歩5分でどこまでいけるのか実際にやってみましょう。徒歩5分ということは5分×80mで400m先まで計算上では歩くことができます。春の温かい日差しを受けながら3センチほどのヒールをはいて実際に歩いてみました。歩いたルートは下のイラストの通りです。
① solouno不動産→イタリアン食堂さくらとミモザ(約400m)
結果:4分40秒
久屋大通と桜通りを渡らなければならないので時間がかかると思っていましたが4分切りました。要因としましては信号で待つことがなくスムーズに交差点を横断することができたことだと思います。渡りきりたくて少し駆け足になったところもありました。
② solouno不動産→ナゴヤキッチュエビオ(約400m)
結果:5分16秒
桜通りを横断するための信号で待ちました。ここでの待ち時間が5分をオーバーした要因です。そのほかにも二つ信号機のある交差点を横断しましたがそこでの待ち時間はありませんでした。この二つの信号機でも止まっていたら6分以上かかったかもしれません。
同じ400mであっても信号での待ち時間や歩く人のスピードで所要時間が変わります。広告の所要時間の記載はあくまで目安になります。
4.まとめ
不動産広告でよく見かける「△△から徒歩〇分」といった表現は1分で80m歩くというルールのもと記載されています。しかし、この表示には気を付かなければならない点が3点あります。
・出発地と目的地の一番近い敷地間の道のりで計算(施設の入り口ではない)
・信号や踏切での停止時間は考慮していない
・1分=80mは基準値であり、歩くスピードは人それぞれである
つまり、広告で表示されている所要時間はあくまで目安の時間になります。購入前に実際に歩いてみて所要時間を確かめることをお勧めします。その際に周辺環境もチェックするとよいでしょ